第5章 パーティの夜※

相変わらず体は苦しかったけれどそれが段々薄れてきて、けれど私の心臓の音は変わらずうるさかった。
ゆるゆると動き始めたルカさんが私を探るように角度を変えて中を擦る。

「んっ、ンッんっ…」

それが一点に集まり、彼を包む自分の器官がぎゅっとすぼまって隙間がないのが分かる。
そうしてる内に体の奥が切ないような、焦りに似た感覚が湧き上がる。

「ここいい？」

「ん、ああっ」

彼がその場所を何度も往復をして擦り上げた。
勝手に声が出てしまう。惑うように、高く甘えるように。
いつの間にか仰向けになった私の体が揺らされている。
彼の背中や肩につい爪を立てて、申し訳なくなって代わりに自分の指を噛んだ。
ルカさんの綺麗な肌に付けてしまった細く赤い跡が滲んで霞む。
自分の腰も揺れていた。

「堪んない……気持ちよくて」

彼が私の耳許で小さく呟き、私を制すように今度は深くゆっくりになる。

「ふあ」

目眩を感じてかたく目を閉じた。
重なる肌や自分の中の熱さに何も考えられなくなって、火傷をしそうな熱と一緒に満たされていく。

「リラちゃん、泣いてる」

気付かない内に自分の頬が濡れていたようでルカさんがふと動きを止めて、指先でそれを掬い取った。
さっきまで私に触れて体液が混ざっていたそれを、彼の赤い舌先がぺろりと舐めた。

「……やらしい味」

そう言うルカさんの方が、ずっといやらしいと思う。
そんな彼を非難がましい目で見てしまったのか分からない。
かわいい、ルカさんはそう言い真っ赤になっているであろう私に身を屈めて瞼にキスをする。