第7章 本当の姿
ーーガガッ!!
覚悟していた痛みはやってこなかった。
「“ 蚯蚓帯 ”とは上手いことをいうもんだ!」
クナイを持った二人の女が
確実に帯の動きを止める。
「そんなもの、なんの役にも立ちやしないさ!!
次でお前を喰う!稀血の女!!」
蕨姫と同じように
あの帯は私を喰おうと再び襲い掛かる。
先刻まで、
もう地獄へ行くんだと
一人納得していたはずなのに
まだ生きていると自覚した今、
死への恐怖が私を支配して離さない。
動け!動け!!動け!!!
雷の呼吸、壱の型
霹靂一閃・六連!!
もう駄目だ、そう思った瞬間
見覚えのある鋭い光と雷鳴が辺りを貫いた。
「あの子も鬼殺隊?」
「なんであんな頓珍漢な格好してんの!?」
鬼殺隊…?
初めてきく言葉だ。
眩しくて目を細めるが、
私の瞳は確かに捉えた。