第12章 ※不良少年と不良少女
シーンと静まり返る部屋
灰崎「嫌ならいいんだけどよ…」
灰崎は不貞腐れながら呟くと小さな笑い声が聞こえてくる
『ふっふふ…何それ…』
クスクスと笑う夢
不良少女とは思えない純粋無垢な笑みを浮かべていた
灰崎はそれに驚き固まって見つめていた
『祥吾に言ってないことがある』
笑みを辞めると凛とした目で言う
灰崎「何だよ?」
『私女々しいよ?本当は祥吾を独り占めしたいと思う程に…素っ気ない態度も何もかも…いつか祥吾に別れを告げられても泣かないようにしてたの。そんな私でも良いの?』
縋る様な泣きそうな顔で見つめる夢を灰崎は強く抱き締めた
灰崎「ああ、上等だ」