第6章 誘拐
テオside
今のうちに…!!ルーシィさんと合流して逃げましょう…!!
「ルーシィさん、ルーシィさん!!」
森の中を駆け抜ける。
ジ「あら、お仲間さんをお探し?」
くっ…。
ジ「なら、手間を省いて差し上げてよ?」
ジェスティが脇に抱えていたものは―――――。
ル「テ…テオ……」
「ルーシィさん!!」
傷だらけのルーシィさんだった。
「ルーシィさんを…ルーシィさんを離しなさい!!」
ジ「ん~。いいけど、条件があるかなー…」
「…?」
ジ「あなたが…私達と来てくれれば、こいつ、離してあげる」
「なっ……!!」
ル「ダメ…逃げ…て…」
ジ「どうするの?」
どうしよう…。
どうすれば…。
劉「はい、サンキュ。ジェスティ」
ドッ…バチバチバチッ
突然背中に衝撃を感じ、同時に電流が身体を走った。
「ぅあああああっ!!」
足の力が抜け、倒れ込む。
ル「テオ…!!テオ!!」
「…く…ぅ…あ…ああ…」
ジジッ…バチチッ…。
身体が痺れて動けない。
…しまっ……た……!!
嵌め…ら…れ……た…。
そうして私の意識は途絶えた。