第6章 誘拐
しばらく視点が交互します。
テオside
ヒュルルルル
「くぅっ!!はぁっ…はぁっ…」
ルーシィさんを抱えながら、次々と繰り出されるビーム攻撃を避けていく。
しかし、次第に息が切れ始めていた。
苦しいですね…。
ジ「ウフフッその足枷をつけながらいつまで保つかしらね?」
「はぁ…はぁ…」
確かに、私単身ならばまだしも、実際ルーシィさんを抱えながら避けていくのは苦しいです。
ルーシィside
テオが息切れしてる。
きっとあたしのせいだ…。
ル「テオ。もういいよ」
「ルーシィさん…!?」
ル「あたしはテオの足枷なんかじゃないってこと、わからせてやるんだから!!」
「ルーシィさん…」
ジ「フン。いい度胸じゃない。いいわ、相手してあげるわ。足枷じゃないってこと、この私に証明しなさいな!!」
ル「のぞむところよ!!」
テオside
フ「ねえねえレジェンド、あの銀髪の子もらっていい?」
レ「…加減と任務を忘れるな。劉榮は援護だ」
劉「あいよ、隊長ドノ」
フ「リューちゃんしっかりヨロシクー!!」
劉「あー!!だからそのリューちゃんてのやめろ!!俺は白劉榮だっつってんだろ!!」
フ「リューちゃん怒らないでよー」
レ「…フェリカ」
フ「わかってるってレジェンド。えいっ」
このコントを唖然と眺めていた私は、フェリカの攻撃を避けきれなかった。
まるで触手のように身体に巻き付いてくるビームを振り払う。
フ「キャハハッ。ちょっと弱めすぎちゃった」
私は、この一見無邪気な少女と向かい合い、地面を蹴った。