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【ヒロアカ/轟焦凍】私のヒーロー、君のヒーロー

第9章 君のヒーロー


いよいよ、雄英体育祭の日。
学校全体が、緊張感で包まれていた。

その反面、楓風は晴れやかな、自信に溢れた表情をしていた。
(今日は、勝つことだけに集中する!!
勝って、私はもうあの頃の何もできなかった弱虫じゃないって、証明するんだ!!)

「皆準備は出来てるか!?
もうじき入場だ!!」
飯田の一言で、それぞれが気合いを入れ始めると。

「緑谷」
と轟が声の声が控え室に響いた。

(焦凍…もしかして)

「客観的に見ても、俺の方が実力は上だと思う。

お前、オールマイトに目かけられてるよな
別にそこ詮索する気はねぇが…

お前には絶対勝つぞ」
冷ややかな、でも強い目で、焦凍は言った。

「おぉ、クラス最強が宣戦布告!?」
そう、宣戦布告を、焦凍は緑谷にした。

(…昔からずっと、焦凍はオールマイトに憧れてたもんね)
「急に喧嘩腰でどうした!?直前にやめろって」
切島が急いで止めに入ると、轟は冷たくあしらった。
「仲良しごっこじゃねぇんだ
なんだっていいだろ」

(焦凍も、勝つために本気なんだ。
…きっとそれは、全員一緒。
だから、勝ちたいなら…左も使って、本気で立ち向かって欲しいの)
何かを決めたように軽く息を吐くと、柔らかい雰囲気が一変した。
普段のふわふわとした雰囲気からは、とても想像しがたい、勝利を見る目付きになった。
それと同時に入場の合図が入って、みんな一斉に、一歩、強く踏み出した。


「…ヒーロー科、1年A組!!!!」

どうやら1年A組はすごく持ち上げられているようだった。
他のクラスとは明らかに違う盛り上げられ方に、緊張と、他クラスからのブーイングが募っていく。

1年の主審、ミッドナイトが台に上がり、選手宣誓が始まった。
なんと代表は爆豪。
「えー、かっちゃんなの!?」
「あいつ一応入場一位通過だからな」
と意外だ、というような否定的な発言を背に、爆豪は台に上がると

「せんせー




俺が一位になる」

と自信満々に言った。

「「「絶対やると思った!!」」」
「調子乗んなよA組ゴラァ!!」
「何故品位を貶めるようなことをするんだ!!」
「ヘドロヤロー!!」

勝利の宣言を、堂々と、A組を巻き込んでしまうところがやっぱり勝己らしい、と思うのだった。
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