第1章 スタートライン
「何で何も言わないで、凝山中学じゃないとこ行ったんだ
それに、今の奴ら…どういうことだ」
静かに、だけど少し焦るように質問攻めをする。
『えっと…とりあえずここじゃあれだから、どっか入らない…??
時間大丈夫だったらでいいんだけど』
通行人の多い道のど真ん中にいたため、回りからの視線が痛かった。
(正直怖いけど、今なら…大丈夫だよね)
* * *
近くにあるカフェに入り、向かい合って座った。
最後に会って話したのは約3年前。
成長期だったであろう焦凍は、その頃とは比べものにならないほどの変化だった。
それに、前より冷たい氷のような雰囲気になった気さえする。
『焦…轟くん』
久しぶりに会って前のように呼んでいいのか迷った楓風は、さっきの女子と同じ呼び方をして心底後悔した。
「焦凍でいい」
(轟くんなんて呼ばれるのは落ち着かねぇな)
『焦凍、あのね』
楓風は、思いきって
なぜ凝山中学に行かなかったのか、
小学校で何があったのかを話すことにした___