one piece of my Dream [ワンピース]
第6章 嫉妬
途中まで一緒だったみんなと別れて、僕とゾロとナミはまず鍛冶屋へと向かった。
すれ違う人達が僕らの方を見て、何かを囁いている。
ただ、僕にとってはいろんな気が混ざり合う人混みは、
気分が悪くなるだけの場所だった。
「……ゾロ……ナミ…」
2人の服を握り視線を下げる。
「どぉしたの?しん」
心配して顔を覗き込むナミ。
「………ぁあ……人か…」
「………うん……」
ゾロは多分気づいてる。
僕が人の気に敏感なことを。
「…こっちに来てから、船降りたことなかったもんなぁ……
…つらかったら言え」
「……うん……」
優しく頭を撫でてくれる手が嬉しい。
「人ごみ苦手だったの?」
「……うん………それにさっきからみんな見てくるから…」
…イライラしちゃうんだよなぁ……
「気にすること無いわよ。すぐになれるゎ」
……慣れないから、大変なんです。
「…ほら、着いたぞ…鍛冶屋」
顔を上げると鍛冶屋のマークが。
逃げ込むように中に入る。
「いらっしゃ-------ひぃっ」
店主の声が悲鳴に変わる。
「あの、刀が欲しいんですけど………」
「ロロノア・ゾロ………」
「……ぁあ“??」
ゾロの凄みにカウンターの後ろへ隠れた店主。
「………あっ……あの、刀……」
覗き込むと、蹲ってガタガタと震えている。