第28章 28
「…それで、その事をなんでオレに?」
「それは…あの作戦にエンデバーが居たから…」
「親父からは何にも聞いてない…」
「そ、そうだよね…凛ちゃんに連絡しても連絡取れなくて…轟くんならと思ったんだ」
そう言われて胸がチクリと痛んだ
確かに、凛とは何度もやり取りをしていた。けれど、最初のコスチュームの整備や調整は凛が担当していたわけじゃ無かった…入学してから最初から凛がずっと担当していたのは
「爆豪…」
「…確かに…か、かっちゃんに…けど、聞けなくて」
「わりぃ、そう言う意味じゃ」
「ん…ごめん。もし、何かわかったら教えて欲しい」
緑谷が電話を切る。
スマホをにぎる力が強くなっている事に気が付いた。
先生だけじゃない、凛の事を手に入れたいと考えてるのは。
そう思うと手のひらが少し熱くなった
わりぃな、オレは誰にも譲る気はねぇんだ。
汚い手を使っても凛のことはオレが手に入れてやる