第7章 ゴッドバレー事件(※)
三年の月日が経ち、ちまちまと手紙を書いて送っていたクマラはそろそろ息子達が恋しくなったと船をおりる決意をした。以前乗っていた船はもう解体されている為、あと数分で着く島でおろして貰い、そこで船を調達する手筈になっている
が、それをよく思わないものもいる訳で
「嫌だー!仲間になるんだ~!!」
「ならんって」
「あー!!!!」
駄々をこねるようにクマラの足元に転がり、しがみついて離れないのはゴール・D・ロジャー。日頃のクマラへの態度や甘えっぷりから、もうロジャー海賊団の中では二人がデキているなんて話もチラホラ流れている。一方的な片思いであることは、レイリーのみが知ること
立派な大人が子供のようにとクマラが見下ろす中、最近拗らせてきたロジャーはその見下ろす冷たい瞳に腹の奥がきゅぅ、と切なく締め付けられた。三年間片想いする相手と同じベッドで寝て、クマラが寝静まれば昂る自身の男根を摩り、何とかバレまいと過ごしてきたロジャー。クマラとの入浴でクマラのサイズを知り、その日から受け入れる側の勉強を始めているのはレイリーにも秘密にしている事
脳内が性的な考えに支配されるロジャーを置いて、クマラはレイリーや三年間世話になった船員に挨拶をし始めた。苦笑いのレイリーに、付き合ってるのにお別れかと勝手にカップリングにして応援していた船員数名はハンカチで溢れる涙を拭く
島に着き、じゃぁこれでと降りようとするクマラに即座に反応したロジャーは、親鳥について行く雛鳥の様にクマラの背中に引っ付いた。降りてログが溜まるまで居るつもりではあったが、ロジャーの行動には流石のレイリーも止めに入る
「レイリー離せ!クマラについてく!せめてクマラがどっか行くまで!」
「駄々をこねるなロジャー。クマラが迷惑するだろう」
「あ~!!」
子供のように足をジタバタさせるロジャーに、クマラはため息を吐きつつ「子供か」とロジャーの額を小突いた。クマラの行動一つ一つに見蕩れる姿にレイリーも呆れる様子を見せる
この後船を速攻見繕ったクマラは新世界や前半の海のログポースを手にし、中々離れそうに無かったロジャーを海賊船に置き、剃で逃げるように去っていった。暫くロジャーが拗ねたのはここだけの話