第2章 episode2
僕がお笑いを始めた理由は、妹を…家族を本気で
心の底から笑わせてやりたかったからです。
僕は人を笑わせ方を勉強するために、
このサークルに入るために、
大学を選びました。
そして、ここで出会った仲間たち、先輩たちは本当にいい人ばかりです。
大好きです!お笑い…イイです!本当に最高です!
この約半年で、僕はたくさんのかけがえのない経験をしました。
僕を褒めてくれる温かいお客さんとも知り合うことができました。
同時にお笑いの厳しさ、難しさを垣間見ました。
そこで僕は思ってしまったんです。
このままじゃダメだって。
みんながいるここでお笑いを続けることは楽しい。絶対に。
でも、残りの3年間を過ごすと思ったとき…怖くなった。
だから…もう一度…また一から
…修行に出ますッ!
もっともっと大きな笑いがとれるように!
…と言っても今日この会場に来てくれてる人たちが許可してくれるなら…なんですが。
と、兄がチラリと視線を飛ばした先には、数人の人たちがいた。
その人たちは内で少し話した後、一人が椅子から立ち上がり
ステージへ上がった。
そして大きな声で
「Pさんはぁ!!
我々、青山学院大学ナショグルお笑い愛好会がぁ!!
責任を持ってお預かりしまぁぁぁすッ!!!」
ぅわぁ!!っと会場が歓喜と優しい拍手に包まれた。
兄は涙し、ステージ上でその人と固く握手をした。
全てが急なことで話の流れを全部を汲み取ることはできなかったけれど
兄が今この会場にいる皆に大切に思われていることは
痛いほど伝わってきた。
…なんか、こーゆーの。。
いいな。