第2章 雨の金曜日【文スト太/宰/治】
あぁ、しくじった……。
やっちまった……。
華の金曜日だっていうのに……!
今日は仕事も少なく定時に仕事上がって、
これから家に帰って美味しいご飯とお酒でリラックスするつもりだったのに……!!
何で今日に限って雨なの?!
それも土砂降り!!!!
天気予報では雨降るなんて一言も言ってなかったから、
いつも持ってる傘置いてきちゃったし、
帰りにお店に寄ってご飯の材料とお酒買って帰るつもりだったのに!
この土砂降りとなると、お店に寄ると帰れなくなりそうだな……。
どうしようかと悶々としていると
「おや、どうしたんだい?そんな所に突っ立って」
と、背後から声を掛けられ、加えて肩に手を回された。それに驚いて『ひゃぁッ!!』と
とんでもなく変な声を出してしまった。
『太宰さん、驚かせないでくださいよ』
「驚かせるつもりは無かったけれど。」
と悪びれる事もなく、
なんなら「してやったり(笑)」
といった顔ですけど……?