第3章 君色の話【刀剣乱舞 加州清光】
主の部屋の前まで行ってみると
廊下に書類をぶちまけた主がいた。
「主何やってんのさ」
『うぅ、かしゅうぅ〜…』
と、涙目の主。
主曰く、
必要な書類やら何やら(足元が見えなくなる程大量)を別の部屋から持ってこようとしたら滑って転んだらしい。
「怪我してない?大丈夫?」
『うん、大丈夫……』
「主ってば、『手伝って』って言えば何時でも手伝うんだからさ、もっと人を頼りなよ」
『うぅ、面目ない……』
しゅん……と落ち込む主。
今の主はよく仕事をするとても働き者だけど、
その分ストレスを溜め込みすぎる性格だ。
だからって人に相談したり頼ったりする訳でもないから、俺も気をつけて見てたけど……
やっぱり溜め込んでたか……
「主、この書類どこに運べばいいの?」
『え、私の部屋だけど、』
「手伝うよ」
足元にある書類を集めていく。
『加州、大丈夫だよ、重たいし』
「だから人を頼りなよって言ってんじゃん」
とりあえず頭にチョップをかます。
『痛っ!ちょっと加州!手加減してよ!』
とか言ってるけど、
「主が頼らないのが悪い。」
と言うと、黙って書類を集め始めた。
『ありがと、加州……』
「どーいたしまして」
そして2人で黙々と書類を集めていると