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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第109章 *ツイステ7章 ー最終戦ー(現実世界)*






マレウス『お前は..っ!!』


ノア『その鱗、魔法を通さないんだって?そりゃ大したものだねぇ....



でも、さすがに"ここ"はそうも言ってられないでしょ!!』





ザシュッ!!



振り下ろされた手から禍々しい闇色の斬撃が真っ直ぐにライムグリーンの眼を狙い放たれる。鱗に守られているのは体の外装。飛び出した臓器である眼にはその守りはない。当たれば確実に失明する危機感がマレウスの背に走る


寸前で顔を逸し眼への直撃は免れたが、それでも与えられた衝撃に思わず大きく後ずさる




マレウス『くっ...!』


ノア『外しちゃったか。まあいいよ..隙は十分に作った。ここまでお膳立てしてやったんだから、ちゃんとやってよねぇ!..おっとと、またあの炎が来るよ!』




顕現のタイムリミットが来て漆黒の兎(ノア)は煙のようにその姿を消した。シルバーはそんな彼の後を引き継ぐように、来たる攻撃に対抗するため両手で剣を構え魔力を高めていく


『違う...シルバーさん!あれ熱いのじゃない。もっと怖くて強いのが来る!』


シルバー『っ、ならばこちらも全力の攻撃で応戦する!』




こちらの魔力チャージに合わせ、マレウスからも凄まじい量の魔力が溢れ出していく。今までの攻撃とは違う雰囲気に、シルバーは持てる力の全てを込める


ハルモニア・フレームと剣のおかげで限界以上に引き出された魔力が剣に集まっていく。天に掲げた剣身が銀の光を帯び大剣のような大きさとなる



『....綺麗』



その輝きはまさに闇夜を照らす光。暗雲を切り裂き世界に夜明けもたらす希望そのもの。その眩さはこれまでの出会った多く生きる者たちと、彼らの思いの強さの結晶


異なる世界を生きていた2つの種族が合わさった純白の剣を強く握りしめ、シルバーは猛り狂う漆黒のドラゴンへと振り下ろした





シルバー『はぁああああああっ!!!』



キシャァァァア!!!!






全力を見せたのはマレウスも同じ。彼が放ったのは燃やすための業火ではなく、同じ色をした全てを焼き払う魔力光線


闇を帯びた鮮緑と純白の一条の光が激しくぶつかり合い、衝撃波が空間すらも揺れ動かしていく


破壊と守護


相反する2つの強大な力が互いを相殺しながら拮抗し、両者とも譲らない時間が続いていく

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