第109章 *ツイステ7章 ー最終戦ー(現実世界)*
〔レイラ〕
誰かが呼んでる...
さっきまであったいものに包まれてて、でもそれがなくなって寒くなったから、なにかもわからないけど手を伸ばして掴んで言ったの
行かないでって
そしたらまたあったかいのが来て頭を撫でてくれて、おでこに柔らかいのが触れて、何かを言われた気がしたんだけど分からなくてまた離れてった
待って まだ行かないで
熱い 周りが熱い なにか燃えてる...?
ザワザワしてる声も聞こえてる。すごく焦っててボロボロ崩れてる音も聞こえてる
なに..?なにが....
?『か、勝てるわけがない..!見ろ、あの漆黒の鱗、天を突く角を...まさに、伝説の茨の魔女の再臨だ!!』
ま、じょ...?
?『セベク!気をしっかりもて!夢の中での誓いを忘れたのか!?』
忘れた?何を..
?『しかし..しかし...っ!』
『『おらああああ!!』』
?『ぐはっ!?』
何?何が起きてるの?どうしてこんなにザワザワして、熱くて、胸が苦しいの?
大切なことを忘れちゃったみたいに心に穴がぽっかり空いて、思い出したいのに思い出せない
今すぐにそれを知りたいのに、起きてないといけないのに体が動かない。あの柔らかいのが触れた時から、見えないなにかに縛られてるみたいに指一つも動かせなくて、起きたいのに体が起きてくれない
誰かが私に起きてほしくないの?でもどうして?
誰か 誰か私を起こして
そして教えて
私は...........何をすればいいの?
?『おやおや。こんな時にまだ寝ているのか?人間どもはもう行動を起こそうとしているのに、お前"たち"はまったくだらしない』
だ、れ..?
?『あの時もわたくしとマレウスが危機に瀕していたというのにお前は遅参し、わたくしからあれだけの制裁を食らったはず。それでも懲りずに、またお前は愛する者を失うかもしれない瞬間に遅れる気か?』