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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第106章 *熱中ベイキング(トレイの夢)*







オルト『兄さんのタブレットに内蔵されたマイクを通して、僕たちも話は聞いてるからね。対象を夢から醒ますには、まずは状況把握が大切だ』


シルバー『先輩方、よろしく頼む』


エース『先輩たち、頑張って〜』


『みんな、気をつけてね』










ハーツラビュル・キッチン前




ケイトたちがキッチンに入っていったのを見届けると、レイラたちは他の闇を警戒してキッチン前の廊下の影に隠れていた


オルトから流れる音だけを頼りに状況把握をしていると、早々にケイトたちから驚きの声が上がる




キッチンが普段の10倍に増築され、尋常じゃない量のお菓子が山のように積み上がっていたのだ





部屋中に漂う甘ったるい香りにげっそりするレオナの横で、大量のお菓子を前にケイトが思い出したように口を開いた


ケイト『うちの寮でお茶会が開かれる時は、いつもトレイくんがお茶請けを作ってくれててさ。でも、実家の母さんや姉ちゃんズからは、お菓子作りって本当に大変!結局買った方が美味しいし安いって聞いてたから..


トレイくんに毎回作るのしんどくない?たまには市販品で楽したら?って提案したことあるんだよね。その時は別に作るのは苦じゃないって言われちゃって。そうは言いつつも、本音はしんどいのを我慢してやってくれてるんだろうな〜って思ってたんだけど..』


イデア『この夢の状況を見ると、本当にお菓子を作るのが楽しくてしょうがないとしか思えませんな』


ケイト『うん..オレもそう思う』


レオナ『ん?パイの山の向こうから話し声が聞こえるな..』



獣人特有の聴力の良さで誰よりも先に声を拾った耳がピクッと動く。3人はすぐに近くの柱やお菓子のタワーに身を隠しパイの山の向こうを覗き込むと、2つの人影がお菓子を片手に談笑しているのを見つけた








?『ハフハフッ!相変わらずおみゃーの焼くミートパイは抜群やわ』


トレイ『ホールケーキの最初の1ピースは寮長のもの...とはいえ、まだ醒まし終わってもいないのにつまみ食いするなよ、チェーニャ』



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