第103章 *抗争ファクション(デュースの夢)*
ケイト?『そーそー。スカラビアは他寮に比べれば、話し合いの席についてくれるほうではあるんだけど』
リドル?『お互い譲れないものがあるなら、戦うしかない。それがこの学園のルールだ』
デュース『次のドンパチは僕も絶対に参戦します。ハーツラビュルの結束力、見せてやるぜ!』
『......』
デュース『レイラ、いつにもましてゆっくり食べてる気がするんだが..どこか気分でも悪かったりするのか?』
エース?『てか、まーた野菜しか食ってねぇし。ユウのハンバーグ分けてもらえば?それとも、オレかデュースの少し食べる?』
『...ううん、いい。ありがと』
首を横に振り小さく掬った野菜を口に運ぶ。先程の一触即発の空気とレオナたちが離れていってしまったことに怯えと寂しさが募り、腹が空いているはずなのに食が進まなかった
今すぐにでも目の前のデュースに抱きついて甘えたい気持ちをぐっと抑え、隣に座るユウへと視線を向ける
その気持ちをなんとなく汲み取ったユウは、小さく切り分けたハンバーグをレイラの皿に移し、話題を変えるためにデュースに話しかけた
ユウ『あのさ、さっきから気になってたんだけど、縄張りってなに?』
グリム『オレ様も気になってたんだゾ。ハーツラビュルとスカラビア、喧嘩でもしてんのか?』
エース?『何言ってんだよ、ユウ。トレインの魔法史の授業でぐっすり寝すぎてまだ寝ぼけてるの?』
デュース『ナイトレイブンカレッジは、7つの寮がそれぞれの縄張りを巡ってシノギを削ってる。寮同士の抗争なんか日常茶飯事だし..学びたいこと、使いたい場所があるなら、番を張ってる寮と戦って、権利を勝ち取らなきゃならない』
グリム『ふなっ!?なんだそれ!?』
トレイ?『オンボロ寮は、学園長が定めた不可侵領域..しかもお前たちはエースやデュースと一緒にいることが多いから。火の粉が降りかかることが少ないんだろうな』
リドル?『しかしこの学園の生徒であるからには、自分の身を守るためにもルールは知っておくべきだ。お前たち、改めて教えておやり』