第102章 *革命ビギニング（レオナの夢）*

記憶の波が今までの思い出を鮮明にして一気に押し寄せる。マジフト大会での悪巧み、保健室でチェカに絡まれたこと。ユウたちとの取引で、アズールの企みを阻止したこと。嘆きの島から帰ってきた自分を、心から嬉しそうに迎えてくれたラギーやジャックのこと


その全ての思い出が完全に彼を覚醒させ、大きな音を立てて夢の殻が割れ落ちた







レオナ『はぁ、はぁ..っ、ははっ、あはははは！

あぁ、どうして俺は忘れてたんだろうな..あの馬鹿馬鹿しい悪巧みのことを..ったく、最悪の目醒めだぜ。起き抜けに見たくねぇ、むさ苦しいツラが並んでいやがる』



グリム『やった！レオナが目を醒ましたんだゾ！』


『良かった。やっと、起きてくれた。ほんとに、良かった..』


ユウ『むさ苦しくてすみませんね（怒）でもまあ、おはようございます』


ジャック『レオナ先輩、はざっす！』


レオナ『あー、うるせぇな。でけぇ声出すんじゃねぇよ。俺は繊細なんだ。起こすんなら、レイラみたいにもっと優しく起こせ。なあ？』


『んふふ。でもレオさん、すごいお寝坊さんだから、これくらいがちょうど良いかなって』


レオナ『はっ、言ってくれるじゃねぇか。お前も大概"お寝坊さん"のくせに』


ラギー『ったく、起きた瞬間から不満ばっかりの嫌味ったらしい感じ..これぞレオナさんっすね。しししっ！』


いつものふてぶてしい態度に呆れつつも、その顔にはようやく本当のレオナが帰ってきてくれたことへの安堵が浮かんでいた



レオナ『おい、ラギー。これは一体どういうことだ？何が起きて..っ！？』




ピシッ！バリバリバリ！！


ゴゴゴゴゴ....！！




全員が喜びに浸るのも束の間、突然晴天の空にヒビが入り地が揺れ始める。夢の主が覚醒したことにより、この場所の崩壊と同時に大量の闇が溢れ出した


グリム『ふなっ！また夢の崩壊が始まったんだゾ！』


セベク『マレウス様を害する計画が阻止されたことで、この夢でレオナ・キングスカラーは幸せな結末を迎えられなくなった..ふん！当然の報いだ！！思い知るがいい、人間！！』


シルバー『そんなことを言っている場合か！みんな、早く俺のそばへ！』