第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
シルバー『行方不明になっていた間に、声変わりをしたことにすれば問題ないんじゃないか?
"子供の成長は早い。目を離したほんの一瞬で驚くほど成長する"...と父も言っていた』
ラギー『ほんの一瞬で声変わりするわけないって。何年子供から目ぇ離してたんすか!?』
セベク『今は一刻を争うのだ。覚悟を決めろ、ラギー先輩!』
ジャック『ラギー先輩、ここまで来たら腹くくるしかないっすよ!』
『大丈夫。ラギさんなら出来るよ』
ユウ『そうそう...っ、ぶふっ!い、今から笑わないよう..っくく、努力します』
ラギー『全然信用できねぇんすけどそれ....うぅう、どうしてオレが..』
何が楽しくて子供の口調で自分の寮長を騙しに行かなければならないんだ、と落胆するも後輩からの後押しと余裕もないこの状況に、もはや出来ないとは言えなくなっていた
ラギー『あー、もー!こうなりゃヤケだ。やってやろうじゃないっすか!オレのユニーク魔法で革命を起こして、世界をひっくり返してやる!』
シルバー『よし。ならば明朝、すぐに王宮へと向かおう。こうしている間にも、いつレオナ先輩が更に深い眠りに落ちてしまうのかも分からない。
ひとまずは、ここで体を休めよう』
『.....』
ユウ『レイラ、どうしたの?』
作戦会議も終わり今日はもう休もうと各々が立ち上がる中、レイラは1人ソファーに腰掛けたまま、窓の外から闇夜の向こうにそびえ立つ王宮を悲しげに見つめていた。そんなレイラを抱き寄せ優しい声色で呼びかけると、甘えるように首筋にグリグリと擦り寄ってきた
ユウ『よしよし..良い子良い子』
シルバー『レイラ?もしかして、眠くなってしまったのか?』
セベク『本当にお前はすぐ眠ろうとするな。まるで現実でのシルバーのようだぞ。相変わらず緊張感のない..』
『ううん...レオさんのこと、考えてた』
ユウ『先輩のこと?』
『あんな冷たくて怖いレオさん、初めて見た。いつも優しくしてくれるから、ああいうところがあったなんて知らなくて..』
シルバー『マレウス様の魔法で大まかな設定がされているとはいえ、本人の意志の方が強く反映されているだろうから、一概に違うとは言えないが..』