第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
ジャック『..つっても、どうやって?』
セベク『過去の歴史では、王を追放するには革命を起こし、新しい王を立てるのが定石だ』
ユウ『しっかし、新しい王って言っても誰が..』
『あの子.....太陽のあの子が新しい王様になれば..』
『『『太陽のあの子?』』』
ラギー『え〜っと..もしかして、甥っ子のチェカくんのこと?確かに細かいこと抜きにして、なぜか生き延びていたチェカくんが、"おじたん、ただいま〜!"つって登場したら、一発なんすけどねぇ』
『『『それだ〜っ!!!』』』
『ひゃぅっ!ぅぅ..』
ユウ『わわわ、ごめんね!』
ラギー『で、でもこの夢ん中じゃ、あの子はもう..』
『大丈夫。みんなのダミーを出せるお月さまのところなら..』
オルト『その通り!世界最先端のS.T.Y.Xの技術をナメてもらっちゃ困るなぁ!現実のチェカさんの写真から、3Dデータを作成してホログラムで出力をすれば..』
ジャック『か、勝手にそんなことしていいのかよ!?』
オルト『現実でやったらかなりまずいと思うけど、ここは夢の中だし..そもそも、夢の中とはいえ勝手に存在を抹消してる方が、倫理的に問題があると思わない?』
オルトのど正論にぐうの音も出ず、そんなことをしている間に、S.T.Y.Xから早速ダミーデータが送られ、オルトは部屋の真ん中に映し出した
そこにはマジフト大会の終わりに出会った、あの愛らしく快活な顔立ちをしたあの日のチェカが立っていた
シルバー『これが夕焼けの草原のチェカ王子か..初めて見たが、まだこんなに幼いんだな』
『マジフト大会の時に遊びに来てて、保健室でレオさんのお腹に乗っかって楽しそうだった。
でも..』
なにか違和感を感じ、よく観察するように見つめていると、映し出されたチェカが先程からピクリとも動かないことに気づいた
『ねぇ、この子もしかして動けないの?』
オルト『実は..S.T.Y.Xの技術を持ってしても、この短時間で作り出せたのはビジュアルの3Dモデルだけなんだ』