第87章 *懐刀インパクト*
シルバー『何度現れようと、俺たちの道を阻むなら切り捨てるまでだ』
セベク『ふん。貴様に言われるまでもない。さっさと蹴散らすぞ』
『よし、グリム、頑張ろ』
グリム『おう!あんなやつら、グリム様の炎でちょちょいと追っ払ってやるんだゾ』
シュワシュワシュワ..
セベク『よし、全て倒したな。しかし、こいつらはなぜ僕たちの邪魔をするんだ?』
シルバー『俺たちをより深い眠りに引きずり込もうとしているのだろう』
セベク『貴様の言う通りだとすれば、闇を操っているのはもしや..いや、ここで議論していても意味はない。あいつらが現れたら、倒す。今はただ、それだけ分かっていれば十分だ』
『(ツノ太郎..)』
今は遠くなってしまった妖精の友人に想いを馳せ、少し悲しげな横顔を木漏れ日の光が照らしていた
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セベク『水音が聞こえてきましたね。確かこの辺りには、川が流れていたはず』
バウル『茨の国の地形に随分と詳しいみたいだな』
セベク『は、はい..この国の歴史について学ぶに際し、地図もしっかり頭に入れました』
バウル『..お前みたいなやつが連中の仲間にいたら厄介だ。そう考えると、我々に同行させた右大将殿の判断は正しかったのかもしれない』
セベク『たとえ僕が鉄の者たちに保護されていたとしても..茨の国の土地を荒らす者どもには与しません。絶対に』
バウル『..その言葉、決して違えるなよ。(こいつも危険だが..なによりあの女)』
ユウ『ふう..結構歩いたね。疲れてない?』
『大丈夫。まだ歩けるよ』
リリア『戦闘に参加してねぇくせにこの程度で疲れるなんて、お前体力なさすぎだろ』
ユウ『悪ぅございましたね。なにぶん山登りには慣れてないもんなんで(怒)』
リリア『お前がヘバッても、俺たちは容赦なく置いていくからな。せいぜい遅れねぇこった』
『大丈夫。もしものときは私がユウを魔法で運んであげる』
ユウ『ありがとうレイラ。マジ天使』
リリア『どんな間抜けな姿で運ばれるんだろうな?もしそうなったら、指差して全力で笑ってやるよ』