第78章 *最終決戦*
ヴィル『は?何言ってるの、こんな状況で機体を止めてる時間なんて』
『それは私が時間を作る。だから、私だけここから降ろして』
ヴィル『..揺れる機体やイデアたちからの攻撃にビビって怖気づいた、ってわけじゃなさそうね』
『ん。私の魔法、多分みんなのサポートみたいなものだから、離れた場所から撃ったほうが良いと思う』
ルーク『なるほど。確かに君の魔法は前線に立つのではなく、支援しやすい第3者の地点にいたほうが確実だ。しかし、一人で行動することは狙われたときに誰も君を守ってあげられない』
ヴィル『寧ろ一番危ない役回りになるかもしれないわよ。それをこなすほどの覚悟が、あんたにはあるの?』
あくまで冷静に問う二人だったが、内心彼らの心にはレイラが危険にさらされることへの恐怖と焦りがあった
『ある。私も叶えたい夢があるから、そのために出来ることはやる。それに、みんなのこと"信じてるから"』
ユウ『レイラ..』
『それに多分、ここから私が抜けても暫くはお月様たち気づかない。だからその間に、』
ヴィル『決着をつけるってことね。いいでしょう。その案、採用するわ。ただし、本格的に危ないと思ったら急いで安全な場所に隠れるか、あたしたちに助けを求めること。それと、何度も口を酸っぱくして言っているけど、』
『無理はしない、でしょ』
分かってるならいいわ、と微笑むと操縦に必死になっているエペルの肩をポンと叩く
ヴィル『エペル、話は聞いてたでしょ。レイラのタイミングでイデアたちに隙を作る。そうしたらチャリオットをそこの階段まで近づけなさい』
エペル『分かりました!レイラ、危ねぇ真似しだら許さねぇ!』
『ん』
ユウ『レイラ』
『ユウ..わっ』
機体が傾きバランスを崩したところをユウに抱きしめられる形で助けられる。しかし、いつまでたっても離される気配はなかった
ユウ『絶対無茶しないで。もししたら、ほっぺたムニムニの刑にして、お説教3時間ね』
『それは、や』
ユウ『なら無茶せずに..全力で頑張ってきて』
『ん!』
ヴィル『さあ、ここからが正念場ね。気合い入れなさい、あんたたち!!』
『『『ウィ!/はい!』』』