第8章 シーカーの誕生
完全な純血の名門として魔法省に登録されている数少ない名門の家であり、重宝されている
魔法界では純血の人間はほとんどいなくなっているため、半純血か、マグルが多い
純血の血が混ざっている人間は絶対にホグワーツなどの魔法学校に行くのだが、マグルの場合は、魔法力に目覚めなければならない
魔法は呼吸をするかのように自然に使えるものだ
勉強もせずコントロールするのはとても難しく、そのために魔法学校に入る
(確かリリーは元々コントロール出来てたんだっけ?)
ハリーの母親であるリリーは、とても魔法力のコントロール能力が高く、子供のときから優秀だった
それは、ヴォルデモートも同じで、頭に思い浮かべるだけで、魔法が使えた
つまり、リリーはヴォルデモート並に力が強かったということだ
「あ、もうこんな時間だ」
「ん?」
セドリックが空を見てそう言う
空は少し赤く染まってきており、夕暮れになっていた
「ほんとだ、もう帰らないとパーシーにドヤされちゃうなぁ」
「パーシー・ウィーズリー?」
「そうそう、知ってるの?」
「うん、彼の弟達と同級生だから、でも、彼はプライドが高いから結構浮いてるけどね……」
と、セドリックは少し気まずそうに言った
(なんか納得しちゃうなぁ……、パーシーはあんな性格だから周りに距離置かれてそう…)
そう思ってしまう
「でも、パーシーは優しい人だから、仲良くしてあげてね」
「君はパーシーと仲がいいの?」
「幼なじみだから少しだけね、ああ見えて熱血漢だよ?」
「パーシーが?それは知らなかったな」
話が盛り上がり、二人で「あはは」と笑ってしまう
時間が過ぎることも忘れて楽しく話し合っている
それが見られているとも知らずに……
「それじゃあ、また今度だね」
「うん、あのさヴィオラ、もし良かったら、今度は図書室で一緒に勉強しない?」
「図書室?」
「そこならゆっくりできるし、それとも勉強は嫌かな?」
「ううん!すごく嬉しい!約束よセドリック!」
ヴィオラが嬉しそうに笑って言うと、セドリックはどこか安心したようにほっと微笑む
「またねセドリック!」
「うん、それじゃあまた」
そうして、二人は分かれ、手を振って帰っていった
「ヴィオラ……なかなかやるわね……」
一人、ハーマイオニーは木陰で呟いた