第8章 シーカーの誕生
ハリー目線
「シーカー?でも1年生がチームに入ったことも無いのに
ハリー、君最年少だよ!何年ぶりかなぁ」
隣でロンが自分を褒めてくれている
ハリーは、この前の飛行訓練でマクゴナガルに腕を買われ、見事クィディッチチームにシーカーとして入ったのだ
そしてロンが言うにはそれはとてもすごいことだそう
「あー、先生が100年ぶりだって」
そう言った
するとロンはそれを聞いて隣にいるヴィオラに声を掛ける
「ヴィオラもマネージャー兼シーカーとビーター代理になったんだろ?二人ともすごいよ!」
「あはは、ありがとう
でもなんでビーターかなぁ」
ヴィオラはため息混じりにそう言う
((そりゃ鬼の形相で鷹を吹っ飛ばしたからでしょ))
と思ったロンとハリーである
「おいやったな、ハリー、ヴィオラ、ウッドに聞いた」
ジョージとフレッドだ
ロンが二人はビーターだということを教えてくれる
「俺達はハリーがボコボコにされないようにするのが役目
そしてその代理がヴィオラとは思わなかったけどな」
「ほんとそうだぜ、ビーターは相手の邪魔をするから目を付けられやすいんだぞ?マクゴナガルも何考えてるか分かんねえよな〜」
あの鷹を箒で退治した事件があり、彼女はマクゴナガルにビーターとしても推薦されたが、二人から聞く限り、危ない役目のようにも思える
成績優秀なヴィオラなら大丈夫だとは思うが、やはり心配ではあった
「まあでも、私はマネージャーなんだから
皆のサポートを先生と一緒にするのが役目だよ?」
「はは、ヴィオラなら選手じゃなくても人気ありそうだな」
「応援のチューしてくれよ」
「もう、ふざけないでよ二人とも!」
あははと楽しそうに三人は笑い合う
でも、ハリーは今それどころじゃなかった
「頑張れよ、ハリー
クィディッチはいいよ、最高のゲームさ、君きっと上手いよ」
「でも、一度もやった事ないんだよ?へたくそだったらどうしよう……」
「ハリー、大丈夫だよ!」
「本当にそうだといいんだけど…………」
ロンやヴィオラが励ましてくれるも、不安はなかなか拭えなかった
それどころか、どんどん大きくなっている
自分のせいで負けてしまったら?
皆から今度は嫌われものとして見られたら?
そんな気持ちが胸に渦巻く