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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第2章 不思議の国の麗乃




「…………」

しばらく考えて、麗乃は話した

「私……小さい頃に夢見ていた世界があるんです」
「ほうほう」
「それは魔法のある世界で、すごく楽しそうで夢みたいで」
「魔法か…」
「見たことも無い生き物が沢山いて、私、すごくそこに行きたかったんです…魔法を使いたいなって子供の頃はずっと思ってて」
「……」
「だから神様、私はその魔法の世界に生まれたいです」
「……君は、高校生になりたいんでしょう?」
「はい、確かにそれは憧れていました、でも」
「?」
「何となく、そこじゃなきゃいけない気がして……」
「!」
「自分でもよく分からないんですけどね、あはは」
「…………せっかく彼のお願いを聞いてあげたのに、振り出しに戻っちゃうか……」
「え?」
「ううん、なんでもない、潮井麗乃、我が名に誓い、あなたを魔法の世界に転生させましょう、我の祝福を受け、沢山の幸福を授からんことを」

神様が手をかざすと、光が降ってきた

雪のように柔らかい光がゆっくりと舞い降りて、麗乃を優しく包んでいく

「ふぅ、はい!これでこの扉をくぐれば、魔法の世界に転生できるよ、ちなみに私の力をフル活用していっぱい恩恵をあげたから、魔法の授業が楽しくなると思う」
「わあ!それはありがとうございます!」
「ふふ、お礼をゆうのはこちらだよ」
「?どうしてですか?」
「私の責任なのに、ちっとも怒らないでありがとうって言ってくれるんだから、私の方こそありがとうなのに」
「そんな、神様の責任だなんて」
「いいんだよ、君が次を幸せに生きてくれるなら、それでいい」
「…………」
「さあ、行って?魔法の世界の知識が君には沢山あるだろう?テーマパークで遊ぶみたいに楽しんでおいで」
「っはい!神様、本当にありがとうございます!」
「ふふふ」


神様に背中を押され、麗乃は踏み出す

次の世界は子供の頃に夢見たファンタジーの世界だ


家族がいない私にとって、どんな場所になるだろう

私の家族は小さい頃に亡くなった

こうも簡単に諦められるのも、家族という未練を残してしまう存在が自分にはいないからかもしれない


「神様!行ってきます!」
「行ってらっしゃいー!!」


さあ行こう

夢の世界へ

今度は、絶対に夢を叶えてみせる!!






こうして、私は麗乃を卒業した





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