第6章 ホグワーツへ行こう!
話し込んでいると、ダニーが手をパンと叩いた
「さあ!もう行かないと間に合わないだろう?僕達ももう時間が無いからね、皆いっておいで」
するとモリーがそれに便乗し、言った
「ほら、パーシー、先に行って」
パーシーは言われた通り、レンガ式の壁の方へと走り、壁をくぐって消えてしまった
そしてフレッドとジョージが次々に行く
それを見てロンが行こうとした時に、
「すみませーん!」
ハリーだ
ここでハリーとロンは出会うことになる
ハリーは先程のマジックショーのような場面を見て、戸惑っているようだった
「あの……どうやったら……あそこに?」
モリーがそれに答えた
「9と4分の3番線?」
そう聞くとハリーはこくこくと頷く
「心配ないわよ、うちのロンと、友達のヴィオラも今年からホグワーツに入るの」
モリーにそう言われ、ハリーはこちらを見る
ロンはそれに微笑んで、ヴィオラは軽く手を振った
「行き方はね、9番線と10番線の間の壁に向かって歩いていくの
怖かったら小走りで行きなさい」
モリーが安心させるように優しく言う
その効果があり、彼はほっとしていた
そうして行こうとした時、
「あ、ヴィオラ、ちょっと待って!」
「え?」
エルラに呼び止められる
するとエルラはバッグの中から何やら取り出し、ヴィオラの首にかけてくれた
「これは?」
「これは、ロケットペンダントよ」
首を見ると、可愛らしいアンティーク調の丸いペンダントがついていた
「中に、おじいちゃんと私達の写真を入れたわ、寂しくなったらそれを見て、いつでも私たちはあなたのそばにいるんだから」
「お母さん……」
涙が出そうだった
次のクリスマス休暇には帰れるのに
永遠の別れじゃないのに
「…………」
麗乃だった時は、家族にこんな事された記憶はなかったからだ
だからそれが嬉しくて、感動して、
でもここで泣いたらせっかくの入学式が台無しなのでこらえた
「ありがとう、大切にする」
「ふふ」
「それじゃあ、ほら、行ってらっしゃいヴィオラ」
「行ってらっしゃいお姉ちゃん!」
「うん!行ってきます!」
最愛の家族に見送られ、壁をくぐった
少し小走りで、壁をくぐって、涙を堪えて