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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第33章 眠り姫



「他にも疑問に思う部分はあったわ
1年生の時は、偶然とは思えないほどちょうどいいタイミングで、私達と石を守りに合流した
2年生の時も、私達の疑問に対しての答えを知ってるみたいな言い方をしてた
おまけに、後でロンから聞いたけど、石になった私を見つけたのはヴィオラだって聞いたわ
その時も、彼女は私が石になるのを予想してたみたいな事を言っていたらしいのよ」
「ハーマイオニー、何言ってるの?
それじゃまるで……」
「そうよハリー
信じられないけど、今回の件で疑問が確信に変わったわ」


そこで、ハーマイオニーは一呼吸して言う


「これじゃまるで、ヴィオラがこの先を知っているとしか思えないのよ
それも、何年も先までの結末を分かっているみたいに」



そうだ

ハーマイオニーの話が本当ならば、ヴィオラはこの先を知っている事になる
それもだいぶ先



「……………………」





よく考えよう
ヴィオラはなぜ、クィリナスを助けることが出来たのだろう

ヴォルデモートに支配されたデスイーターを、当時11歳の女の子が救い出すだなんて不可能だ

襲われたのに、殺されかけたのに

なぜ、ヴィオラはクィリナスの心を迷わすことが出来たのか







そしてなぜ、彼女は秘密の部屋にいたのか











考え込んでいると、ハーマイオニーがまた話し出す


「それに逆行してあの場面を見て分かったけど、ディメンターになったシリウスを助けたのはヴィオラでしょ?
魂を取られたのに、助け出すことなんて出来ないわ」
「でも、彼女には出来た」
「えぇ、そうよ、ヴィオラには出来たのよ
普通では絶対に無理な事を、ヴィオラはやり遂げたのよ」
「…………つまりハーマイオニーは、ヴィオラが大切な何かを、僕達に隠してるって思ってるの?」
「……そうね
少なくとも、ルーピン先生よりたくさんの秘密を抱えてるとは考えてるわ」
「…………」


ハーマイオニーの言葉に、ハリーは黙る
返す言葉がないのだ




それからしばらく沈黙が続いたので、話しかけた


「2人とも、何をしておる?」
「「!」」

わざと今来たかのように言う
それに2人は目を見開いて驚いていた





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