第31章 避けられる
迎えた翌日
今は、防衛術の授業が終わったばかり
「ルーピン先生!これホグズミードのお土産です!」
「あぁ、ありがとうラベンダー」
「はぁ〜♡」
目の前では、ラベンダーが瞳を♡にしてルーピン先生にオシャレな服を渡している
優しく笑って受け取ったので、ラベンダーはますますお熱になっている
肝心のルーピン先生は気付いていないようだ
「ルーピン先生!」
「ルーピン先生!」
皆、ルーピン先生に話し掛けている
さすがは人気者
最高の闇の魔術に対する防衛術教師
自分も話しかけなければっ
(自然にっ自然にっ)
教卓の前に立つルーピン先生に近付く
強く呼吸をして
「先生!あの、今度一緒に…」
「すまない、今は急いでいるんだ」
「少しだけでも!」
「本当にすまないね」
スタスタスタ
「(ガーン)」
「「あーあ」」
さっきまでグリフィンドールの生徒達と楽しそうに会話していたのに、話しかけた途端行ってしまった
「ぐぬぬ……ムーニーめっ!諦めないんだから!!」
ヴィオラは燃えている
その瞳には、「ルーピン先生と仲良くなる!」という意思しか写っていない
「ねぇ、ムーニーって誰?」
「さあ?」
説明しよう!
「ムーニー」とは、皆大好きルーピン先生の別名、狼男を意味する言葉である
それから何度も、ヴィオラは懲りずに話しかけて行った
晴れの日も雨の日も雪の日も
彼女はねばった
「ルーピン先生!このクッキー作ったんです!良かったら…」
「ごめんね、今マクゴナガル先生に呼ばれてるんだ」
「マクゴナガル先生!?」
「ルーピン先生!一緒に爆発ゲームやりませんか?!ハリーやロンも一緒にやりたいって!」
「すまない!今忙しくてね!」
「えぇ!?」
「先生!あの…!」
「スプラウト先生、先程の資料の件ですが…」
「あぁ〜!!」