• テキストサイズ

銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第4章 受け継がれる愛の魔法



老衰死だった
最後はとても安らかで、笑顔であの世へと旅立った


『ああ、ヴィオラ、私の愛しのヴィー』

弱々しい声だった
名前を呼ばれ、ベッドに近づき顔を覗き込む

『おじいちゃん……』
『そんな顔をするな、人はいつか死ぬ、私はそれが少しばかり早かっただけだ』
『………………』
『お前は亡くなったばあさんによく似ている、本当に、お前を見る度にカトリーヌを思い出す』
『私のおばあちゃん?』
『そうだ、亡くなったカトリーヌはお前のようだった、冒険に出て中々家に居なかったのに、私を愛し、支えてくれた
帰ってくるたびに聞かせる旅の話を、お前のようにいつも目を輝かせて聞いてくれた、
私はカトリーヌを愛していた、カトリーヌを喜ばせたいがために、ダニーを授かるまで冒険を続けた
マリエレンダは愛の一族、お前のばあさんはそれを体現したような人だった』
『おじいちゃっ……』
『このピンクブラウンの髪は、お前が私の孫という証だ、ばあさんの髪色がお前に現れるとは思ってなかったが、運命というのは面白いものだな』
『…私、おじいちゃんが大好きよ、いつも楽しい話を聞かせてくれて、たくさん笑わせてくれた、おじいちゃんを愛してる』
『ありがとう、ヴィオラ、皆を愛しなさい、無理にとは言わない、出会う人々を愛し、お前が心を込めて接すれば必ず伝わる』
『……っうん』
『愛しのヴィー、可愛い私の天使、どうか、幸せに生きなさい』






それがハンネスの最後の言葉だった
最後まで私を愛してくれた
マリエレンダは愛の一族
ハンネスも、それを体現したかのような人だった

葬儀は笑って行われた
マリエレンダ家の親戚は少ないのでウィーズリー家の夫婦やマルフォイ家の夫婦、ロングボトムさんや、ダンブルドアも来てくれた
皆がハンネス・マリエレンダの人生の話を語った
時に笑い、時に泣き、普通よりてんやわんやの葬式だったと思う



ハンネスの笑顔は忘れられない




そして、


私は11歳になった





/ 428ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp