第26章 魔法生物飼育学
ザッザッザッ
山道を歩く
今向かっているのはハグリッドの小屋
新しい魔法生物飼育学教授の小屋だ
「グリムのこと、シリウス・ブラックと関係あると思う?」
ハリー、ロン、ハーマイオニー、ヴィオラ
いつものこの4人で話していると、ハリーが突然言い始めた
その言葉に即座にハーマイオニーが答える
「ハリー、正直言って、占い学はとてもいい加減だと思うわ
トレローニー先生はヴィオラの占いも見事に外してたじゃない」
そう、確かにトレローニーの予知は外れていた
そもそもあれは予知じゃなかったそう
あの後マクゴナガルから聞いたが、トレローニーは新3年生への洗礼として、死を予言するという
もちろんそれはただの彼女の流儀なので、死人が出たことなど一度もない
そして、エドワードの件をマクゴナガルに言うと、彼女は自分の予知を否定されたら他の誰かでまた死の予言をする、と言っていた
つまりはあれは単に口からでまかせで、ハーマイオニーに否定されたため、挽回を図るためにヴィオラを使ったということ
自身の授業で生徒が全く集中していなかった理由を聞いたマクゴナガルは、変身学が終わり次第、トレローニーの所に鬼の形相で向かっていった
「気にする事ないよハリー、それに、魔法省もダンブルドアも、あなたを守ってくれてるんだから」
「ヴィオラの言う通りよ
あのデタラメな予知は気にしなくていいわ
時期にブラックも捕まるはず」
ヴィオラとハーマイオニーが合わせてそう言うも、ハリーは未だ不安を拭えない様子だ
「そもそも、占い学より古代流文字学の方がよっぽど面白いと思うわ」
「ふふ、確かにそうだね」
暗い雰囲気を吹き飛ばすかのように笑う
ハリーも少し気が楽になったようだ
しかしロンは違う
「待てよ…
2人ともいくつとってるの?
古代流文字学は占い学と同じ時間だよ」
「……」
しまった
やってしまった
タイムターナー(逆転時計)を使ったなんて口が裂けても言えない
「馬鹿言わないで、同時にふたつの授業に出るなんてしてないわ」
「そうそう!何言ってるのロン」
慌ててハーマイオニーと否定する
ロンはそれで「まあ、そうだよなぁ」と納得してくれた
「「ふぅ……」」
ちょっとヒヤヒヤした。