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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第22章 ナイトメア



確かに、そんな力があればヴォルデモートに狙われるだろう
未来を視ることが出来るなら、その力で自分達の都合の良いように進めていこうとする人達もいるはず
情報を知る人は少ない方がいい



「なんかうちって秘密だらけだよね」


困ったように笑うと、ダニーもエルラも笑って「その通りだ」と言った

うちの一族は、なんて特殊なんだろう



「エドワードはぐっすり眠れてるの?」
「ええ、お寝坊さんで困っちゃうくらいに」
「あはは」

エルラの穏やかな表情から見て、本当にエドワードはお寝坊さんなのだろう
まあ、それくらいがちょうどいい
寝られなかった分、ぐっすりといい夢を見て欲しい




「そうだ、唇は大丈夫だった?」
「唇?」

頭の中で色々考えていると、突然そんな風に聞かれた
なんの事か分からずオウム返しで聞き返してしまう

「ブロー、ちゃんと伝えてくれたの?」
「ええ、ブローめはきっちりとお伝えしましたよ」

ブローから言われた言葉
あの時医務室で言われた言葉

「あっ!」

思い出した
何故かブローが恥ずかしがっていたのだ

確か「唇に気を付けろ」と言っていた
あれは一体…

「ほら、誰かにチュッてされたんじゃない?」
「……(ボッ!)」
「「(…やっぱり)」」

誰かとは、おそらくトム・リドルの事だろう

まさかあのシーンも見られていたのか

顔を赤らめてしまう

「はぁー…」

この家にはプライバシーというものがないのだろうか

そんな事をしていると、隣から何やらメラメラしたものを感じた

「あ゙あ゙ん?
ヴィオラ、チュッてなんのことだい?」
「お父さん……」

またこれだ

ダニーの圧力

心なしか、パワーアップしているような気もするのだが…

「え?どういうことだい?まさかファーストキスをどこぞの馬の骨に取られたのかい?
よし、お父さんが潰してきてあげよう
言ってごらん、どいつにやられたの?」
「そんなんじゃないから!」

即座に言った

急いで否定しないと関係のない男子同級生が犠牲になってしまうかもしれない
それだけは避けなければ

「ダニー、ヴィオラももう13歳よ?恋のひとつやふたつくらい…」
「ダメに決まってるだろう!?」
「んもぅ〜…」







これからまた、うるさくなりそうだ




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