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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第22章 ナイトメア





「ホォーホォー」
「マロン…大丈夫だよ」
「ホォ…」

ホグワーツはあれから滞りなく平和に過ごした

無事に終業式を迎える事もでき、皆が家に帰っていった

そして


ヴィオラも、家に帰ろうと玄関の目の前にいた


「……………」

家に入るのをためらってしまう

理由は、エドワードが今どうなっているか分からないから

弟が悪夢にうなされ、毎日毎日苦しんで、家の中がめちゃくちゃになってると思うとなかなか足を踏み出すことが出来ないのだ
家族が傷付いてる姿を見たくない

「ホォ」

マロンが鳥かごの中で鳴いた
「頑張れ」と言うように、彼女は力強く見つめてくる

「そうだよね、いつまでもこうしてるわけにはいかないし」

覚悟を決めた

家に入ろう


足を踏み出す

「スゥーハァー」

深く呼吸をして心拍を整える

そして、ドアを叩いた

コンコン

「お父さーん、お母さーん、ブロー」

3人を呼ぶ
扉を開けてもらえるように

すると

ダッダッダ!!

「「!?」」

すごい足音がした
何かが家の中からものすごい勢いで走ってくるようだ

あまりの音の大きさにヴィオラもマロンも驚いてしまう

(何?やっぱり何かあったのっ?!)

そんな事を思っている合間に、扉は開いた


ガチャ!


「ヴィィィィィオラァァァァァ!!!」
「ぅぐはっ!」
「ホ!?」

(痛い……)


何かに突撃された
その何かとはもう予想がついている

「ごめんねぇ!クリスマスに帰してあげられなくてぇぇ!僕のヴィオラァァァ!!」

お分かりだろうか

相変わらずのうざ……いや、強烈な親バカを発揮してくるこの男

我が父 ダニー・マリエレンダだ


「お、お父さん…痛いよ…」

絞り出してやっと言えた

大人の男性の体重が一気に体にのしかかってきてるのだ
もう自分は13歳なのだが、それでもまだまだ子供である
子供には耐えられない

(一体何キロなの……?)

それを聞くのは野暮なので心に伏せておこう

「旦那様そろそろどいてくださいませ、お嬢様が潰れてしまいます」
「あぁ、ごめんよヴィオラ」
「う、うん…大丈夫…」




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