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銀のヴィオラ 『ハリーポッター』

第19章 蜘蛛の王



「君達は、もう帰りなさい
色々あって疲れただろう、それに、こんな時間に出歩いてるのを見られてはまずい」
「そうします」

クィレルに促されたのでハリーはそう答え、帰ることにした
ハリーやロンが歩き出したので足を踏み出そうとする
すると

「待ちなさいマリエレンダ」
「クィレル先生?」

名前を呼ばれた
クィレルは何か真剣そうな顔をしている
ハリー達は待ってくれるようなので、クィレルの方に歩み寄り、話を聞く事にした

「何ですか?」
「これは、言ってもいいのか迷ってしまったが………」
「?」
「よく聞きなさい、君は、ヴォルデモートとあまり関わるべきではない」
「え?」
「まだ私の頭に奴がいた時、感じたのだ
あの地下室で君を見た時、ヴォルデモートは何か特別な感情を抱いていた」

「特別な感情」とは何なのか
ただクィレルの言葉が頭に渦巻く

でも確かに、何か心当たりはあった
スニッチにトム・リドルの実家、ゴーント家に連れていかれた
暗黒の森では、フィレンツェが自分を知っているような素振りだった

もしかしたらハリーと同じで父と母が関係あるのではないか?


「それが何なのか私には分からないが、気を付けなさい
特に君は、ポッターと同じで狙われやすくなるだろう」
「…分かりました、ありがとうございます」

頷き、お礼を言う
クィレルは少し困ったように微笑み、ヴィオラを送り出した




「大丈夫?本当にどこも悪くない?」
「大丈夫だよロン」

歩いていると、ロンが話しかけて来た

やはり突然倒れたとなっては皆心配するだろう






「………………………」





気持ちが悪いほど足音が耳に響く

疲れからか、誰も一言も話さなかった
静寂の中にザッザッと音がするだけ





(今お母さんが隠していることと何か関係があるのかな………)


一人、思考を巡らせる

答えなんて分からないから考えても仕方がないけど、考えられずにはいられない





とりあえず、ジニーは守ろうと思った






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