第17章 ポリジュース薬にはご注意を
ドラコはその様子を見るなり怪訝な目で3人を見つめた
「お前らどうかしたのか?さっきから、変だぞ?」
「…腹が、痛いせいだよ」
「き、きっと2人は食べ過ぎちゃったのよ」
パーキンソン(ヴィオラ)が適当に言ったので、ドラコは納得したようにソファにもたれかかった
三人で顔を見合わせる
「落ち着け…」
「取り乱しちゃダメだよロン」
「…ごめん」
小声でクラッブ(ロン)に忠告する
彼の気持ちも分かるが、ここでバレてしまっては問題になる
「き、傷が…」
「髪が……」
ハリーとロンがお互いを見て呟いた
二人を見ると、もう変身が解けようとしている
ハリーは額の傷が、ロンは特徴的な赤毛が
戻ってきていた
「ヴィオラ…君の髪の毛…」
「!」
ハリーの声により髪を見ると、やはり同じような事になっている
特にヴィオラはパーキンソンとは全く違うので、黒髪がピンクブラウンに戻り、長さも元通りになろうと伸びてきていた
(まずい、こんなの見られたら一発でバレちゃうッ)
「「っ!」」
バタバタ!
「おい!どこ行くんだ!」
ドラコの声を振り切り、ひたすら走る
そして、レイブンクローの女子トイレへと向かった
トイレに着くなり、ハリーがハーマイオニーに言った
「ハーマイオニー出ておいでよ!話があるんだ!」
「あっち行って…」
扉の向こうで力なく呟く
やはり彼女は変身したのだ
「う〜!見てのお楽しみ、ひどいから、ははは!」
相変わらず意地の悪い事だ
ハリーとロンがハーマイオニーに声をかける
すると、彼女は出てきてくれた
「私が言ったこと覚えてる?ポリジュース薬は動物の変身に使っちゃいけないの
ミリセントのローブに付いてたのは、猫の毛だったの」
ガチャリ
鍵を開け、扉を開ける
「見て、この顔」
「っ!?」
改めて見ると酷いことになっていた
顔は猫のようにヒゲが生え、耳もついている
「しっぽまで付いてる!」
ロンが笑いながらそう言ったので、ちょっと後ろからどついた
「いっ!?」
痛がって後ろを振り向いてきたが、ぷいっと横を向いて知らんぷりした
(薬効きますようにっ)
ただひたすらに願った