第15章 ギルデロイ・ロックハート
「おはよう皆さん」
「「おはようございますスプラウト先生」」
ついにこの時間がやってきた
薬草学のマンドレイク飼育授業
目の前に立つふくよかなこの女性は、ポモーナ・スプラウト
薬草学教授であり、ハッフルパフ寮監督教員である
「3号温室は初めてですね2年生の皆さん
さあもっと寄って!今日はマンドレイクの植え替えをやりますよ
誰かマンドレイクの根の特徴がわかる人?」
スプラウトがそう質問すると、ハーマイオニーが素早く手を挙げた
もちろんそれに気づき、スプラウトは彼女を当てる
ハーマイオニーはなめらかに根の特徴を説明し始めた
「マンドレイクはマンドラゴラとも言い、石に変えられた人を元に戻す薬として使われます
また、危険な面もあり、マンドレイクの泣き声は聞いた人の命取りになります」
「その通り!グリフィンドールに10点!」
スプラウトが彼女を賞賛し、加点した
ハーマイオニーは嬉しそうにし、周りは「よくやった!」と褒めている
(さすがハーマイオニー!)
スプラウトが話す
「さてこのマンドレイクはまだ苗なので、泣き声を聞いても死にはしませんが数時間は気絶するでしょう
ですから安全のために耳当てを配ります」
どこかから耳当てが渡ってくる
さすがにマンドレイクの泣き声で気絶したくないのでしっかりと耳当てを装着した
「では耳当てをつけて、早く!
完全に塞いで、よく見てなさい
まず苗をしっかりと掴んで鉢から勢いよく引き抜きます!」
ズボッ!
「ギィャアアアア!!」
「うぅっ」
(うるさすぎる!何この声!?)
スプラウトがマンドレイクを抜くと、甲高い声で泣き始めた
あまりのうるささに皆が耳当てを耳に押し付けている
スプラウトはやはりプロだ
それでもマンドレイクに向き合い、授業を続ける
「引き抜いたらパッと別の鉢に放り込んで、パラパラと土をかけ、寒くないように埋めてあげます」
「ギィャアアアアアアアギアアア!!」
「うぅ〜……」
バタン!
マンドレイクの泣き声に、ネビルが倒れた
当然それはシェーマスにより報告され、スプラウトが呆れた
「ロングボトムは耳当てをしてなかったの?」
「付けていても、気絶しました」