第3章 マリエレンダ家の天使
「そうだ、ヴィオラにしよう!」
「「ヴィオラ?」」
ルーピンの突然の思い付きにモーリスとエルラが同時に言った
「ああ、この間ダンブルドアから贈り物を頂いてね、それにピンクのヴィオラの花もついてたんだ、この子の髪はピンクブラウンだろう?だからピッタリかなと思ったんだよ」
「ヴィオラかぁ、いい名前ね」
「ふむふむ」
「ダニー、僕の顔は助けてくれるかな?」
「はは、もちろん、ありがとうねリーマス」
「いえいえ」
(ヴィオラ、ヴィオラかぁ)
新しい自分の名前を心の中で何度も呼ぶ
自分でもなかなかいい名前だと思う
生まれ直してからの初めてのプレゼントだ
(すごく嬉しい、家族がいるってこういうことなのかな)
「ヴィオラー!僕の天使はやっぱり可愛いねぇ、さあ、写真を撮ろう、皆並んでー!」
「おーい、ちゃっかり持ってきてたのか」
「いいじゃないかアーサー、子供の写真は何枚持ってても嬉しいものだよ?」
「ふふ、そうね、ほらほら!リーマスもエルラの隣に並んで!」
「よろこんで」
この日から、私は麗乃ではなくなった
別に嫌ではなかった
私には、何度も欲しいと願った家族がもうここにいる
ずっと悲しくて、見ないように蓋をしていたけど、寂しいのは忘れられなかった
それでも、今は家族がいる
(私は、すごく幸せ)
ヴィオラとして、幸せに生きていく
神様との約束も果たしていこう
そう、一人決心したヴィオラだった
この日から、私はヴィオラになった