第9章 エース?!
西谷「(壁に跳ね返されたボールも
俺が繋いでみせるから
だから、)
だからもう1回
トスを呼んでくれ!
エース!!!」
掌一枚
厚さ約2センチ
同年代の連中と比べても
ひと回り小さな手
この
ボールと床の間の"2センチ"が
エースの命を
繋ぐ
菅原(どうする!?誰に上げる!?日向と影山でもなきゃここからの速攻は使えない
多分レフトからのオープンが1番確実…でも
もう1回またレフトにあげて
また旭が止められたら)
影山「菅原さん!」
影山/「もう1回!!!決まるまで!」
菅原(影山!?!?)
月島「ドSだね〜王様」
影山「あ!?」
菅原(もう1回…でも
苦しい時やレシーブが乱れた時ラストボールを託されるのがエース わかってる 分かってるけど
またここで トスを待っていない旭にトスを上げて
3枚ブロックと勝負させるなんて)
東峰(スパイクが打てるのはトスが上がるから
トスが上がるのはそこへ繋ぐレシーブがあるから
そのスパイクを打つのだって俺だけじゃない
みんながそれぞれの仕事をしてたのに俺は)
菅原「(ここは嶋田さんのバックアタックで)
嶋田さ」
東峰「スガァーッ!!!もう一本!!!」
菅原「(ああ、エースが待ってる
トスを呼んでる)
旭…!
(ネットから少し話した高めのトス 何本も何本も上げてきた朝日の得意なトス
単純なこのトスでも精一杯丁寧に。)」
月島「君たち 向こうのチームに肩入れしてんの?悪いけどまた止めるよ?」
影山「当然だてなんか抜いたらなんの意味もねえよ」
田中「うおおおお」
東峰(頼もしい背中の守り
俺のための1番打ちやすいトス
不足なんてない
単純で当たり前のことをいつの間にか忘れていた
俺は
1人で戦っているのではない
託されたラストボール
なんと壁にぶち当たろうとも 打ち切る
打ち切ってこそエース!!!)
「帰ってきた。」
ドドゴッ ピッ
武田「うひゃあ〜っすんごい音!!"ドゴゴ"って!」
菅原「ナイス!ナイス旭!西谷も!」
東峰「お前らもナイストス…スガ 西谷もナイスレシーブ」
菅原/西谷「٩(*´︶`*)۶҉」