第9章 エース?!
翌日 お昼休み
東峰「………………」
「………………」
東峰「なんで一緒に練習もしたことない俺が気になるの?
今のメンツであの青葉城西に勝ったんだろ?西谷もなしで」
日向「あっアサヒさんが戻ってこないと2・3年生が元気ないから!ですっ」
「ちょ、声おっきい!」
東峰「フハッ 面白いなお前ら
けど…悪いな
俺は高いブロック目の前にしてそれを打ち抜くイメージみたいなのが全然見えなくなっちゃったんだよ…
必ずシャットアウトされるかそれにビビって自滅する自分が過ぎるんだ…」
日向「…1年の…ち…チビにこんなこと言われたら生意気って思うかもですけど…」
東峰「思わないよなに?」
日向「おれ それわかります
俺 背が低くて技術もないからブロックに捕まってばっかで
でも今はコイツのトスがあるからどんな高いブロックも躱せます!
ブロックが目の前から居なくなってネットの向こう側がばあっと良く見えるんです
そんでいちばん高いとこでボールが手にあたってボールの重さがこう…こう手ににずしっとくるあの感じ大好きです」
影山「お前もっとまとめてから喋れよ」
東峰(ああ その景色ちょっとわかる
手に残るその感覚も知ってる
よく知ってる)
日向「俺アサヒさん羨ましいです
今の俺には1人でブロックをぶち抜くタッパもパワーもないけどアサヒさんはそれがある
今まで沢山ブロックされて来たのかもしれないけどそれよりもっといっぱいのスパイク決めて来たんですよね?
だからみんな
アサヒさんをエースって呼ぶんだ」
キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン
影山「…時間だ戻るぞ日向 早くこいアホ遅刻するっ
……あの
1人で勝てないの当たり前ですコートには6人いるんだから
…俺もそれわかったのついこの間なんで偉そうに言えないっすけど…
失礼します」
「あの、東峰さん、エースって重いですよね。決めて欲しい時に決めれないと苦しいですよね。
でも、決めきったら決めきった分だけ自分にも自信はつくし、みんなへの励ましになる。
まだまだ行けるぞ!って
今は苦しみの方が大きいのかもしれません。でも戻ってきて欲しいって思ってる人が少なからずバレー部にはいる。
その事は忘れないでください。
失礼します」
東峰「…。」