第8章 守護神?!
西谷「いいなお前!だよな!かっこいいからやりてえんだよな!いいぞいいぞなれなれエースなれ!
今のエースより断然頼もしいじゃねーか!
けどやっぱ憧れといえばエースかあ
エースって響きがもうかっこいいもんなちくしょう」
日向「ハイ!エースカッコイイデス!」
西谷「エーススパイカー
っていう花形に比べたら セッターとかリベロはパッと見地味だもんな」
影山「ムッ」
「どおどお」
西谷「けどよ
試合中会場が1番"ワッ"と盛り上がるのは
どんなすげえスパイクよりスーパーレシーブが出た時だぜ
高さ勝負のバレーボールでリベロは小っちぇ選手が生き残るポジションなのかもしんねえ
けど
俺はこの身長だからリベロやってるわけじゃねえ
たとえ身長が2mあったって俺はリベロをやる
スパイクが打てなくてもブロックが出来なくてもボールが床にさえ落ちなければバレーボールは負けない
そんでそれが1番できるのは
リベロだ」
日向「〜!かっ カッコイイッ」
西谷「バッバカヤロウ!そんなハッキリ言うんじゃねーよんニャロー!
ガリガリ君2本食うか!」
日向「オス!」
西谷「ソーダ味とナシ味な!」
日向「オス!」
西谷「で お前の特技は?"エース志望"」
日向「えっ」
西谷「レシーブはヘッタクソだしななんかあんだろ」
日向「…お……とり…」
西谷「あ?鳥?」
日向「おっ囮…」
西谷「?なんでそんな自信なさげに言うんだ」
日向「…「エース!」とか「守護神!」とか「司令塔!」とかと比べて
なんかパッとしないって言うか」
西谷「呼び方なんて関係ねぇだろ」
日向「でも」
西谷「お前の囮のおかげで誰かのスパイクが決まるなら
お前のポジションだって重要さは変わんねえよ
「エース」とも「守護神」とも「司令塔」ともな」
日向「……ハイ」
西谷「まあ俺お前の出てる試合見てねえし
その囮がしょぼかったら意味ねえけどな!」