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【降谷零】なにも、知らない【安室透】

第7章 油断大敵


ニ・三日、もしかしたら一週間ほど帰れないからハロの世話をよろしく。と言われて昼頃安室さんが出掛けてから三日が経った。
帰る前には連絡をするから、と言っていたけれど、まだその連絡はない。 
ということは、今日は帰って来ないのかな?と思いながらも、朝はハロちゃんのお散歩に行き、夕方に少しだけまたお散歩をした。
安室さんとお散歩する時のほうが、ハロちゃんは嬉しそうにしているから、やっぱり私だと少し物足りないのかもしれない。

何故か安室さんは私の食事事情を気にしているようで、定期的に食べたものの写真を送っている。
意味が分からないよね?私も分からない。
返事がないのに写真を送るのって精神的にキツくない?私はキツい。
でも送っておかないと、後が怖い。
今日は肉じゃがを作って食べました。という文字と一緒に先程撮った写真を添付する。
サラダと肉じゃがと豚汁とご飯とほうれん草のおひたし。そろそろ冷蔵庫が寂しくなってきたから明日は少し買い物に出かけようかな、なんて考えながらお風呂まで済ませて、脱衣所で気付いた。

下着もパジャマも忘れた!
というか、一人暮らしが長くなると真っ裸でふらふらしたりするよね。
え?しない?私はしてた。
安室さんも帰って来ないって言うし、油断していたんだよね。
念のため、バスタオルを巻いて出てみれば、やっぱり安室さんは帰っていない。
携帯を確認しても何も連絡はない。

よかった、と思いながらパンツを履いて、そのままパジャマを着る。
さすがに安室さんがいるときは寝るときもブラしてたんだけど、居ないならしなくてもいいよね。
そもそも寝るときもするの、窮屈だから好きじゃない。

髪の毛を乾かして、ビールを開ける。
ハロは私がビールの缶を持っているとあまり寄ってこない。本当に空気の読める賢い犬だ。

「明日の仕事は…」

そしてメールをチェックするのがここ何日かの日課。
登録している派遣元にプログラミングの仕事が入ればデータが送られてくる。
明日は…、うわ、久しぶりのアプリ開発のお手伝いだ。
一部システムの構築と、動作チェック。報酬はそれなりにいい。
天気予報は雨だし、ハロちゃんの散歩もあまり出来ない。
なら、受ける一択だ。
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