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もう一度、あなたと【リヴァイ・エルヴィン】

第2章 守りたかった。ただ、それだけ。


「この家でいいんだな?」

「あぁ。情報屋からはそう聞いたが」

「お前、それ本当の情報なのか?」

「この地下街一の情報屋だ。間違いねぇ」

気持ちの悪いひそひそ声でリヴァイは目を覚ます。

うるせぇ…なんだ?

「緑色のループタイだな?」

「あぁ。結構な高値で売れるらしい」

「…よし、入るぞ」

リヴァイの住むボロ屋の扉が開く。

それと同時にむさくるしい男二人組が家へ入ってきた。

「…っ!」

「ガキがいるなんて聞いてねぇぞ!」

「いいじゃねぇか別に。片づけちまえばいいだろ」

背の高い男がリヴァイの細い首を片手で持ち上げる。

「…っ‼」

息が苦しくなりリヴァイは激しく抵抗する。

「暴れんじゃねぇよ。クソガキが…!」

リヴァイは自分を殴ろうとする拳に恐怖し思わず目をぎゅっと瞑った。

「待て」

俺を殴ろうとしていた拳がいつまでたっても当たらない。

リヴァイは固く閉じていた眼を開けると、もう一人の男が俺を殴ろうとしていた男の手を掴んでいた。

「あぁ?なにすんだよ」

「殺さなくてもいいだろ。蛇にでも売れば、少ないが金にはなるだろう」

「チッ。命だけは助けてやる」

そう言って、俺を後ろ手に縛る。

「はなせっ!はなせよっっ!」

「うるせぇガキだな。黙らねぇと殺すぞ!」

ゴッ!

「うあっ!」

「おい、やめとけ。ただでさえ安い値がもっと安くなるぞ」

「へっ!ガキがほざくからだ。黙ってろ!」

「っ…」






モヤモヤした気持ちのままオレはリヴァイと住んでいるあのボロ屋へと向かっていた。


レスタのことしか見なくなったらどうしよう

レスタのことしか必要としなくなったらどうしよう―


先ほどからそんなことばかり頭に浮かんでくる。

リヴァイはオレのことを必要としているのか?

リヴァイはオレのことをなんと思っているのだろう―?

それが知りたいからか、何故なのかはわからないが、自然と早足になる。

はやく、早くリヴァイに会いたい。

その思いが一番強かった。

その時だった。

「うるせぇガキだな。黙ってろ!」

ゴッ!

鈍い音がボロ屋から響く。

「っ!」

リヴァイ…?

…リヴァイ!

嫌な予感がして、リヴァイとの家の扉を急いで開ける。

見知らぬ男が二人と――

その後ろで後ろ手に縛られているリヴァイの姿があった。
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