第4章 指南
「悪いな、最近お前に構ってやれてなくて」
「そんなことないですよ。この前、三成くんにお茶を預けてくれでしょ。とても、美味しかったです。」
「どういたしまして。そんなことより……光秀に困らされてることはないか? いびられたり、ひどい目に遭ったりしてないか?」
(あぁ、そっか。心配して、光秀さんがいない時間に様子を見に来てくれてたのか)
「指導はとっても厳しいけど…。いまのところ命に別状はないですよ。」
「…今の言葉で、あいつがどれだけお前に無茶させてるかだいたいわかった」
半分冗談で言ったつもりが、秀吉さんには通じなかったようで、私の言葉に眉間に皺が寄った。
寄った眉間の皺に、光秀さんに関しての冗談は通じないことを悟って、慌ててフォローに回る