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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜

第14章 化け狐と今宵かぎりの想い




(私が五百年後から来た人間だとか、元の時代に帰らないといけないとか……、私の過去だとか……、何もかも忘れて、ただ、今このひと時を、味わっていたい)



滑らかな首筋に鼻先をうずめ、淡く漂う香の香りを吸い込む。



「お前は案外、甘えただな」


「……今だけです」



(惚れれば地獄……何回この言葉を思い返しただろう。本当に、笑っちゃうくらい、その通りだ)


この人の偽りの優しさは、あまりに精巧に出来ていて、まるで本物の温もりのようで–––

ずっと、包まれていたくなる。

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