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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜
第14章 化け狐と今宵かぎりの想い
「足利義昭には、この国の大名以外にもあちこちに後ろ盾がいるんだろう。追手を察知した義元さんは、家臣を連れてそのうちのひとつへ向かったんだと思う」
「じゃあもう、この国にはいないんだね……」
(あなたは独りじゃないのに……)
義元さんの優美な笑みに漂った、あの滅びの予感を思い出すと胸が締めつけられた。
「佐助くん…、幸村…っ……!義元さんを見つけてあげて……」
じわり……
目頭に熱いものがこみ上げるて、それが溢れないよう私はグッとそれを飲み込んだ。
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