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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜
第12章 その感情は
「っ……あんまりです!」
「こんな時でさえお前は、他人の心を思うんだな」
肩に腕が回り、引き寄せられた。
私の濡れて湿った頬と、光秀さんのひんやりしていて滑らかな頬が、ぴったりとくっつく。
「善悪に境などないと考える俺が、断言する。お前の怒りは正当だ」
(光秀さん……)
「他人の価値観に飲み込まれてしまうことはない。貴人連中の掲げる義もあれば、信長様が貫こうとしている義、秀吉の少々暑苦しい義もな」
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