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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜
第11章 嘲る者
(あの人が、謀反を企んでるかもしれない大名か……。見た目は普通のおじさんだけど)
その時、しゃべり続ける大名の視線が、私の方へと降ってくるのを感じた。
(今、こっちを見た……? 気のせいかな)
大名の関心はすぐさま、隣に立つひとりの男性へと戻る
その人を目にした瞬間、スッと背筋が冷えた。
温度を感じさせない静かな瞳が、私たち群衆の上を滑っていく。
まるで–––そこには何も存在しないかのように。
(この人……怖い……)
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