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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜
第10章 偽りの夫婦
背中から抱きしめられ、心臓が潰れるほどに高鳴った。
吐息が、おくれ毛をくすぐるのを感じる。
顔が熱くて振り向くことも出来ない。
「茜……」
「ぁ……っ」
今度は、結い上げられた髪の生え際に口づけが落ちてくる。
触れている箇所が、火傷したみたいに熱い。
「嫌、です……。やめ……」
「嫌? 嘘をつけ。意地悪されるの、好きだろう?」
ぞく、と、身体の芯が疼いた。
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