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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜
第9章 偽りの許嫁
「どうして根拠のない噂だって、ちゃんと否定しないんですか……!」
「そう怒るな。これでも食べて機嫌を直せ」
(あ……っ)
おもむろに口に差し入れられたお団子のほのかな甘さに、気勢を削がれる。
(美味しい……)
政宗さんの御殿を出たあと、怒り狂う私を光秀さんはいつもの茶屋へと引っ張り込んだのだった。
「噂が広まるのは好都合だ。これで、俺がお前をそばに置くことに疑問を抱く者がいなくなる」
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