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貴方は月のように 〜イケメン戦国 明智光秀〜
第7章 虚心坦懐
(な、何……?)
片膝をつき、私の前にしゃがみ込む。
濃い影が落ち、長い前髪がさらりと私の額をくすぐった。
「世の中、隙あらば人の良心につけ入り、甘い汁を吸おうとする輩の方が多いものだ。現に、今も」
低く掠れた声で囁きながら、薄い唇が私の耳に近づいて–––
(ぁ……っ)
ふ、と吐息を注ぎ込まれ、呼吸が止まる。
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