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さくら

第6章 慈しみ



 鼻歌でもしてしまいそうな程に気分が良くなる。

 歯裏をなぞれば、体がピクリと跳ねる。

 頭を優しく押さえ、腰に手を回して擦ってやれば体をピクリと跳ねさせる。


  可愛い奴め…

 雪華も苦しいからなのか、俺の背に手を回して力いっぱいに抱きしめてくる。



雪華「ん、ま///ら、、///さ、ま」


  そろそろ満足とまではいかないが開放してやろう。


 口を離せば、頬を赤らめ俯きがちに息を急いで整える雪華の姿が可愛らしい。


マダラ「…続きは夜だな」


そうボサっと呟けば、微かに拾ったようで多少息を荒くしながらもこちらを向いた。


雪華「へ、?つづき、ですか?」



マダラ「ああ。楽しみにしておけ」



雪華「…は、はい、!?あ、いえ、ん!?///」


 意味も理解せずに返事をし、その後で理解をしたのであろう。

慌てるように自身の返答を取り消す仕草を見せる。

 顔を赤く染める雪華の額にキスをし、友の墓を一目見てから場を去ろうと背を向けた。


 後ろから、「ヒカクさんまた来ます!」と言っている雪華の焦る声を後ろに再度の機嫌の良さを感じた。





 ふと目に入った春桜の蕾は開花を終え、美しく咲き誇っていた。
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